熱処理により高強度・高硬度が得られる「SUS420J2」について、化学成分や強度・耐食性、機械的特性、用途などを紹介しています。
SUS420Jに対応できる
おすすめのシム加工会社をCheck!
SUS420J2は、マルテンサイト系に分類されるステンレス鋼の一種です。成分的な特徴として、炭素の割合が高いことが挙げられます。
そのため限りなく鉄に近い性質を有しており、錆が出やすいことがデメリットですが、一方で焼入れ後の硬度が高い鋼種でもあり、焼入れ・焼き戻しなど熱処理により高強度と高硬度が得られます。
SUS420J2には下記の化学成分が含まれています。
Ni(ニッケル)は、0.60%以下なら含有してよいとされます。
SUS420J2の耐食性は、一般的な焼入鋼よりは優れていますが、炭素量が多く錆が出やすいため、オーステナイト系及びフェライト系のステンレス鋼よりは劣っています。
一方、前述のとおり、炭素量は一般的なステンレス鋼より多いため、熱処理(焼入れ・焼き戻し)によって高強度・高硬度が得られます。
SUS420J2は以下のような機械的特性を有しています。
本サイトでは、おすすめのシム加工業者3社を、対応できる素材の多さで比較。
目的に合ったシム加工業者探しはこちらから!
前述の通り熱処理で硬化するため、このステンレスは「焼入れ低温焼戻し」という熱処理を行うことで硬くなるという性質があります。
ただし焼入れ焼き戻しは、急激に冷やすことで硬くなるため、大きい材料ほど内部まで一気に冷えず硬さが入りにくくなります。焼入れする際には、SUS420J2の大きさに注意が必要です。
JIS規格ではSUS420J2の硬度は235HBWまで達すると明記されており、SUS420J1より高い硬度があります。これはC(炭素)量だけの差ですが、SUS420J2の硬度に大きく影響を与えています。
SUS420J2などのマルテンサイト系ステンレス鋼は硬度が高いため、加工前に「焼なまし」により一旦硬度を下げます。その後、焼入れ、焼戻しという工程を経て熱処理を行います。
焼きなましとは、合金の硬度を下げるために行われることが多く、ほかに成分の偏りを低減したり、組織を均一にしたり、合金中に溜まった残留応力を除去するなどの効果も期待されます。
SUS420J2への焼きなましは800〜900℃でゆっくりと冷却する徐冷です。
次に行う焼入れは、980〜1040℃で急冷します。焼入れ後には材料が脆くなるというデメリットがあるため、それを改善するために焼戻しを行います。
焼戻しは150〜400℃で空冷します。焼戻しにより材料に粘りが生まれ、製品として使用する際の割れを防止します。
ただし焼戻しは475℃で脆くなる性質があるため、熱処理温度に注意が必要です。
硬度の高いステンレス鋼の加工には、材料の知識やノウハウが求められます。
熱処理後の高強度・高硬度が特徴のステンレス鋼材、SUS40J2はバルブや刃物、弁座、直尺、ノズル、医療機器、シャフトなど、耐熱性、耐摩耗性の用途に適しています。
高い強度と耐摩耗性を誇るマルテンサイト系ステンレス鋼の特徴を活かし、SUS420J2はさまざまな用途に使用されています。
しかしながら加工も難しく、材料の知識やノウハウが必要となります。
加工実績の豊富な加工業者を選ぶことが大切です。
目的別シム加工業者
おすすめ3選
引用元:特注シム製造センター.com(https://www.shim-manufacturing-center.com/)
●機械の分解をせずに調整が可能なC型シムの製作に対応。現場の課題から来る細かい要求にも、ミクロン単位の精度で製作対応可能。
●独自の生産管理システムで最短30分で見積もり。バリを極限まで減らした「バリレス精密プレス」によってバリ取り工程も短縮。
引用元:ハヤシ(https://www.hayashinet.co.jp/shim/)
●300点以上のラインナップから、「幅・長さ・厚み」などの条件で必要な規格品シムを検索・注文できる。
●フリーサイズ(四角・リング)の取り扱いもあり。希望のサイズで見積もり・カットしてもらえ、必要なシムを手軽に調達できる。
引用元:岩田製作所(https://www.iwata-fa.jp/html/option/sm28.html)
●JIS Q 9100認証を取得。エアバスやロールスロイスをはじめとする、世界中の航空宇宙業界でも採用。(※)
●「アルミ」「真鍮」「SUS」「樹脂」の4種を在庫。加工まで一貫して対応しており、材料や製品のサンプル提供も可能。