金属に力や熱をかけて変形させ、曲げや歪みを作る曲げ加工は、ものづくりに欠かせないプレス加工の一つです。ここでは、曲げ加工の特徴やメリット・デメリット、実際の事例について紹介します。
曲げ加工(ベンディング加工)とは、金属やプラスチックなどのワークを挟み込み、圧力をかけて形作る加工方法です。曲げる部分に熱をかけて所定の形状を作る「熱曲げ加工」も行われています。
曲げ加工が行われる加工方法は次のとおりです。
曲げ加工にはいくつかの種類があります。次のような方法で加工が行われます。
折り曲げは、V字やU字に曲げていく方法のほかにも、金型を使った加工方法が行われています。
V曲げでは金型を使って底に押し込む「ボトミング」や、V字金型と強い圧力で曲げていく「コイニング」、試作品の製作で行われることが多い「自由曲げ」などがあります。
L曲げは「押さえ曲げ」とも呼ばれ、直角のL字に曲げていく加工方法です。
U曲げは「逆押さえ曲げ」と呼ばれ、逆押さえを底にして、横から見てUの字に曲げていきます。
Z曲げは「曲げ戻し」と呼ばれる手法です。2つの工程に分けて加工し、横から見て板材がZの形に見えることからZ曲げと呼ばれています。
R曲げはパンチを中心部に使い、板材をRの字に曲げる方法です。O曲げは「円筒曲げ」とも呼ばれ、板材を曲げながら360度の円筒状に丸める加工です。
板材の端を180度折り曲げ、曲げた状態のまま平らに潰す方法です。折り返しと潰しの工程をそれぞれ順番に行います。
曲げ加工は材料を曲げるだけではなく、立体的な加工も行えます。プレスや金型を使った加工のほか、熱を加える熱曲げ加工や金型を使った方法と、多彩な加工方法が特徴です。
曲げ加工は大型のプレス機械などを使うことで効率的になりますが、金型を組み合わせることで精度と生産性を上げられます。
曲げ加工ではワークの板厚や曲げ部分と穴あけ位置の距離、材料の後戻り(スプリングバック)に注意が必要です。精密な加工になるほど注意すべき点が増えるため、作業者の手腕に依存することがあります。
SM400Cの材料を板厚140mmのシムプレートに加工した事例です。
極厚板の曲げ加工のため難易度が高く、前工程として材料の切断、後工程では製缶技術を使用して製作されています。
対応できる素材数で選んだシム加工業者
おすすめ3選
引用元:特注シム製造センター.com(https://www.shim-manufacturing-center.com/)
●極限までバリを抑えた「バリレス精密プレス」で高精度のシム加工品を製造。多様な素材・多品種少量のニーズにも柔軟に対応ができる。
●試作開発において工程能力を測定し、量産時の精度やコストに適した設計を提案。効率的で高品質な量産体制を実現できる。
引用元:名古屋発條工業(https://meihatsu.co.jp/products/)
●材料入手からプレス~検査までを自社で一貫して行い、精密部品の加工製造を実施。
●洗浄・研磨・乾燥を1工程で行い、コスト削減と効率化を実現。厚さ6ミクロン単位で特殊用途シムの製作にも対応できる。
引用元:岩田製作所(https://www.iwata-fa.jp/html/option/sm28.html)
●常時在庫を持ち、スタンダードなシム加工品であれば1個から当日発送が可能。
●FA部品メーカーとしての技術を活かし、産業機械や光学機械のほか、航空・宇宙産業にも納入実績がある。
※2021年4月15日時点でGoogleにて「シム加工」と検索した際に表示される上位25社のうち、公式サイトに品質マネジメントシステムに関する国際規格であるISO9001取得と対応ロット(個数)の記載がある3社を厳選し、加工できる素材が多い順に会社を紹介しています。