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シムとワッシャーの違い

シムとワッシャーは形状が似ている場合もあり、違いがわかりにくい場合もあります。シムの場合は、部品の間に挟み込んで位置や精度の調整、スベリ止めの役目をしますが、ワッシャーにはシムとは違う使用目的がありますので、以下に詳しく解説していきます。

ワッシャーとは

一般的なワッシャーは平たい形状をしており、主な使用目的は、母材の陥没防止と母材の損傷軽減となります。陥没防止の役割は以下のとおりです。ボルトを締めるときには軸力が発生して、母材同士を固定します。しかし、軸力が集中する範囲が狭いと、母材が陥没してしまい軸力が弱まり、結果的にボルトが緩んでしまいます。また、損傷軽減としては、ボルトを締め込んだときの傷により、塗装剥がれやサビが発生しますが、ワッシャーはそれらを防止する事もできます。もう一つ、似ている部品としてスペーサーがありますが、これは部品間の空間を確保し位置決めなどに使用するものです。

ワッシャーの材質

ワッシャーの材料としては鉄やステンレス製以外にもゴムやシリコン、プラスチックなどの素材もあります。また、金属製のワッシャーでは表と裏で形状が違うこともあります。一方は角が取れて丸みを帯びており、一方は角が立っています。どちらを母材側にするかは構造や状況によって変わります。

ワッシャーの加工事例

ワッシャーには平たいワッシャー以外にも用途に合わせてさまざまな形状があります。多くの特殊ワッシャーは製造工程に合わせたオーダーメードによって製作されています。特殊ワッシャーの製作には非常に高い技術が必要となり、数ミクロン単位の超極薄板加工などが求められます。

飯島精機のワッシャー

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画像引用元:飯島精機
(https://www.shim-manufacturing-center.com/case/%e3%83%af%e3%83%83%e3%82%b7%e3%83%a3%e3%83%bc%ef%bc%88%e5%ba%a7%e9%87%91%ef%bc%89%e3%80%80%e9%89%84%e4%ba%9c%e9%89%9b%e3%83%a1%e3%83%83%e3%82%ad%e3%80%80%cf%8610x%cf%868x0-5%ef%bd%94/1096/ )

0.5mmの板厚にプレス加工により制作した丸い形状のワッシャーです。

バリレスシムのため、変形やバリが少ない仕上がりです。

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画像引用元:飯島精機
(https://www.shim-manufacturing-center.com/case/%e3%83%af%e3%83%83%e3%82%b7%e3%83%a3%e3%83%bc%ef%bc%88%e5%ba%a7%e9%87%91%ef%bc%89%e3%80%80%e3%82%b9%e3%83%86%e3%83%b3%e3%83%ac%e3%82%b9%e3%80%80%cf%866x%cf%863x0-5%ef%bd%94/1097/ )

0.5mmの板厚にプレス加工・バレル処理により制作した丸い形状のワッシャーです。

ステンレス(SUS304)素材で、動力伝動装置などに用いられています。

岩田製作所のワッシャー

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画像引用元:岩田製作所
(https://www.iwata-fa.jp/html/example/index-28.html#category-title ※「長穴用のワッシャー」の写真 )

長穴用のワッシャーです。

材質は鉄(S45C)黒染め、鉄(S45C)/無電解ニッケルメッキ、ステンレス(SUS304)の取り扱いがあります。

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画像引用元:岩田製作所
(https://www.iwata-fa.jp/html/example/index-28.html#category-title ※「バネ座確保のワッシャー」の写真 )

岩田製作所のワッシャーはバネ座確保にも用いられています。

材質は長穴用のワッシャーと同じく、鉄(S45C)黒染め、鉄(S45C)/無電解ニッケルメッキ、ステンレス(SUS304)の取り扱いがあります。

東邦アストリーの金属ワッシャー

東邦アストリーでは、過去にSK材や銅での金属ワッシャー加工を請け負っています。

自社工場で丸形各種寸法の汎用金型を取り揃えているため、本型を作らす制作できます。

使用目的を理解することが大切

シムとスペーサー、ワッシャーは形状が似ていることから、混同する場合もあります。しかし、それぞれの使用目的を理解していれば、間違えることはないはずです。担当する工程でどれを使用するのか、考えながら作業をしましょう。

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