シムとよく比較される、ライナーについて紹介していきます。使用目的と材質を知って、機器の微調整に利用してみてください。
シムは薄板で、ライナーは厚板のことを指しています。使用目的はシムと同じく、水平を保ったり、高さをアップしたりと微調整に使われます。
シムもライナーも役割は一緒なので、どれだけ厚みが必要かで選ぶ種類を変えるのが良いでしょう。
ライナーとは、産業機器や金型を組み立てる際に生じるすき間を、調整するために用いられる板のことです。
すき間を放置しておくとベアリングに負荷を与えるので、機器の寿命を延ばすために用いられています。
何枚か同一形状のものを重ねて、高さを調整することも可能。オーダーメイドなら刻印、バリやカエリなしの製品を手に入れられます。
ライナーに使用される材質としては、ステンレス・焼き入れリボン鋼・銅・真鍮・ベリリウム銅・リン青銅があります。
主流なのはステンレスですが、硬度のある焼き入れリボン鋼もよく使われています。導電性の高いものを選ぶなら、銅・真鍮・ベリリウム銅・リン青銅がおすすめです。
中でも硬度があるのはベリリウム銅ですが、バネの強さを望んでいるならリン青銅が向いています。
鉄(SPHC)素材をレーザー加工で仕上げた機械装置向けの特注ライナーです。一般のSPHC素材による板厚3.80t±0.05の材料は入手が難しいため、両面研磨を行う事で規格を満たしています。
中央に設けた長穴の寸法公差を、±0.03精度に仕上げたライナーで、加工による歪みを抑えて制作をしています。
平面ヘアライン仕上げ機で、メタルライナーを加工した事例で、アルミ材の板厚1tで、バリ処理・表面仕上げを行っています。
SUSの材質のプレートを、切削加工・MC加工・旋盤加工でリング状に切り出し、バフ研磨で、バリを抑える表面処理も施しています。
こだま製作所では、動力伝動装置向けに八角形で周囲に穴を設けたステンレス製のシムや、半導体製造装置向けにコーナーRと複雑形状を組み合わせた高精度な四角シムなど、多様なオーダーに応じた加工事例を紹介しています。材料特性を活かした設計や、プレス・ワイヤーカットなどの複合加工にも対応。特殊形状や精密公差が求められる現場においても、図面1枚から製作可能な柔軟性が特長です。
ほかの加工事例もご覧になりたい方は、以下のページをご参照ください。
薄いものがシム、厚みがあるのがライナーとされることが多いですが、どの厚さからライナーになるのか、明確には決まっていません。シム加工の業者であればライナーでも加工は可能ですので、ぜひご依頼してみてください。
対応できる素材数で選んだシム加工業者
おすすめ3選
引用元:特注シム製造センター.com(https://www.shim-manufacturing-center.com/)
●極限までバリを抑えた「バリレス精密プレス」で高精度のシム加工品を製造。多様な素材・多品種少量のニーズにも柔軟に対応ができる。
●試作開発において工程能力を測定し、量産時の精度やコストに適した設計を提案。効率的で高品質な量産体制を実現できる。
引用元:名古屋発條工業(https://meihatsu.co.jp/products/)
●材料入手からプレス~検査までを自社で一貫して行い、精密部品の加工製造を実施。
●洗浄・研磨・乾燥を1工程で行い、コスト削減と効率化を実現。厚さ6ミクロン単位で特殊用途シムの製作にも対応できる。
引用元:岩田製作所(https://www.iwata-fa.jp/html/option/sm28.html)
●常時在庫を持ち、スタンダードなシム加工品であれば1個から当日発送が可能。
●FA部品メーカーとしての技術を活かし、産業機械や光学機械のほか、航空・宇宙産業にも納入実績がある。
※2021年4月15日時点でGoogleにて「シム加工」と検索した際に表示される上位25社のうち、公式サイトに品質マネジメントシステムに関する国際規格であるISO9001取得と対応ロット(個数)の記載がある3社を厳選し、加工できる素材が多い順に会社を紹介しています。