シムとスペーサーの違いを解説。すき間を作って、製品を安全に稼働させたいなら、スペーサーの購入を検討してみましょう。
シムはすき間を埋めるもの、スペーサーはすき間を確保するものと、考え方や用途が異なります。
シムはすき間をなくして、摩耗を少なくする目的があり、スペーサーはあえてすき間を作ることで、摩耗をなくす目的があります。
とはいえ、どちらもすき間調整に使われるため、明確な定義はありません。
スペーサーは物同士がぶつからないために、間隔を取る目的で使われています。
部品の形状が合わなくて結合できないケースや、絶縁目的で離すケースなど、様々なシチュエーションで用いられています。
車のホイールをはめ込む際にスペーサーを付けるなら、すき間ができて走行がぶれないように、ハブリング付きの物を選ぶと良いでしょう。
ハブリング付きは内側に凸になっているので、すき間ができて軸がぶれる心配がありません。
スペーサーに使用される材質は、金属・樹脂・非金属の3種類。
金属は黄銅・アルミ・鉛レス黄銅・スチール・ステンレス・チタン、樹脂はジュラコン・PTFE・ナイロンといった材質が揃っています。
樹脂は他にもたくさん種類があり、プリント基板用の高強度・耐熱素材のレニーなども購入可能。
非磁性・耐薬品のスペーサーを希望しているなら、非金属のセラミックス製もあります。

リン青銅の素材をプレス加工で打ち抜き、特注で仕上げています。
厚みの要求が±0.01mmだったため、加工後に両面研磨を施しており、真鍮・黄銅・銅の材質でも両面研磨が可能です。

スペーサーを、ステンレスの材質で板厚1.0tに仕上げた事例。
使用場所の特性上、断面のエッジ・面に繊細が求められるため、形状をワイヤーカットで加工しています。

産業機械の高さ調整に使われるプレートで、材質はSUS304Hを使用。
板厚が0.1tで、レーザー加工で仕上げられています。ロット10個を3日で納品しています。
対応できる素材数で選んだシム加工業者
おすすめ3選
引用元:特注シム製造センター.com(https://www.shim-manufacturing-center.com/)
●極限までバリを抑えた「バリレス精密プレス」で高精度のシム加工品を製造。多様な素材・多品種少量のニーズにも柔軟に対応ができる。
●試作開発において工程能力を測定し、量産時の精度やコストに適した設計を提案。効率的で高品質な量産体制を実現できる。
引用元:名古屋発條工業(https://meihatsu.co.jp/products/)
●材料入手からプレス~検査までを自社で一貫して行い、精密部品の加工製造を実施。
●洗浄・研磨・乾燥を1工程で行い、コスト削減と効率化を実現。厚さ6ミクロン単位で特殊用途シムの製作にも対応できる。
引用元:岩田製作所(https://www.iwata-fa.jp/html/option/sm28.html)
●常時在庫を持ち、スタンダードなシム加工品であれば1個から当日発送が可能。
●FA部品メーカーとしての技術を活かし、産業機械や光学機械のほか、航空・宇宙産業にも納入実績がある。
※2021年4月15日時点でGoogleにて「シム加工」と検索した際に表示される上位25社のうち、公式サイトに品質マネジメントシステムに関する国際規格であるISO9001取得と対応ロット(個数)の記載がある3社を厳選し、加工できる素材が多い順に会社を紹介しています。