シム・ライナー・スペーサーの違いについて解説。違いを踏まえたうえで、シムを選ぶ際に知っておきたい、シムの材質・形状・厚さ・用途を併せて紹介しています。
シムとライナーは、どちらも精度調整に使われる板です。大きく異なるのは厚みで、シムは薄く、ライナーは厚みがあります。
ただ水平を保ったり、高さを調節したりするのは同じなので、機器のすき間によってどちらを使うか決めるのが良いでしょう。
シムとスペーサーは、どちらもすき間を調節するための板です。しかし、シムはすき間を埋める板で、スペーサーはすき間を確保する板となります。
明確な定義はないので、会社にとって使いやすい部品を使うのがおすすめです。
シムとワッシャーは形状が似ている場合もあり、違いがわかりにくい場合もあります。シムの場合は、部品の間に挟み込んで位置や精度の調整、スベリ止めの役目をしますが、ワッシャーにはシムとは違う使用目的がありますので、詳しく解説していきます。
シムの材質には、金属・樹脂があり、金属製で多用されているのはステンレスです。
また、導電性の高い材質を求めるなら銅・真鍮・ベリリウム銅・リン青銅が向いています。
加工しやすいのは真鍮ですが、ばね性に優れているのはリン青銅です。
シムの形状は、リング形状とプレート型があります。リング形状にはさらにC字型シムがあり、ボルトを外さずに横入れできるので便利です。
プレート型のシムは真四角で、広範囲に薄板を敷きたい時に用いられています。
シムの厚みは、極薄で0.01mm、厚くて6mm前後です。シムテープだと、もっと薄い0.005mm程度の物もあります。
会社によっては、厚みが1mmを超えるとスペーサーと表記しているところもあるので、気をつけてチェックしましょう。
厚みのある板を探すなら、ライナーあるいはスペーサーから探すのがおすすめです。
シムは、機器のすき間に挟んで、精度調整する用途で活用されています。
すき間で機器が動くのを防いで、動作効率を維持できるほか、機器が摩耗する心配がなくなります。
機器の振動や騒音を防ぐ目的で使われるケースもあるでしょう。
対応できる素材数で選んだシム加工業者
おすすめ3選
●極限までバリを抑えた「バリレス精密プレス」で高精度のシム加工品を製造。多様な素材・多品種少量のニーズにも柔軟に対応ができる。
●試作開発において工程能力を測定し、量産時の精度やコストに適した設計を提案。効率的で高品質な量産体制を実現できる。
●材料入手からプレス~検査までを自社で一貫して行い、精密部品の加工製造を実施。
●洗浄・研磨・乾燥を1工程で行い、コスト削減と効率化を実現。厚さ6ミクロン単位で特殊用途シムの製作にも対応できる。
●常時在庫を持ち、スタンダードなシム加工品であれば1個から当日発送が可能。
●FA部品メーカーとしての技術を活かし、産業機械や光学機械のほか、航空・宇宙産業にも納入実績がある。
※2021年4月15日時点でGoogleにて「シム加工」と検索した際に表示される上位25社のうち、公式サイトに品質マネジメントシステムに関する国際規格であるISO9001取得と対応ロット(個数)の記載がある3社を厳選し、加工できる素材が多い順に会社を紹介しています。