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旋盤加工とは

シム加工に用いられる方法のひとつに、「旋盤加工」と呼ばれるものがあります。用途が幅広く、対応している素材もたくさんあるので、非常に魅力的な加工方法といえるでしょう。ただし加工する際に必ず知っておきたい注意点もあります。そこで旋盤加工の特徴やメリット・デメリット、事例を紹介します。

旋盤加工の特徴

旋盤加工とは、加工に使う工具は固定された状態で、加工する材料を回転させて削る加工方法を指します。削り、穴あけ、切断などの幅広い加工に対応しているのが特徴です。

なお旋盤加工とは反対に、材料を固定して、工具を回転させて削る工法は「フライス加工」と呼ばれます。

旋盤加工のメリット

さまざまな素材に対応できる

旋盤加工は、鉄やステンレス、アルミ、樹脂など、さまざまな素材に対応できるのがメリットの一つです。素材や加工物の状態によっては、硬度が上がっても加工できます。

加工の精度が高い

旋盤加工は非常に高精度で、0.001mm単位での加工が可能です。またNC旋盤のような機械を用いれば「加工する人によって精度のバラつきが出る」といった事態を避けられ、高い精度の作業を維持できます。

参照元:湯本電機株式会社公式HP(https://www.yumoto.jp/technology/onepoint/lathe

シンプルな加工なら短納期に対応しやすい

加工する素材にもよりますが、旋盤加工は準備に時間を取られないため、受注して直ぐに加工を開始できます。そのため稼働の回転率が高くなり、短納期に対応しやすいでしょう。

加工できる形状が多い

さまざまな形状を加工できるのも、旋盤加工のメリットです。以下のような形状に対応できます。

旋盤加工のデメリット

複雑な加工には時間がかかる

旋盤加工はさまざまな形状に対応できますが、すなわち「複数の工具を使い分ける必要がある」ということにもなります。複雑な加工においては、工具交換の手間により、完了までに時間がかかりがちです。

ただし近年では、自動で工具を交換する加工機も導入されています。

加工機のサイズが大きい

旋盤加工に対応している機械は大型が多く、加工物も大きいものが多いです。そのため広い床面積のある作業場でなければ、加工機を設置できません。したがって旋盤加工を依頼できる加工業者が限られます。

切り屑が溜まりやすい

切り屑がうまくはけていかないのは、旋盤加工のデメリットのひとつです。加工物の穴に切り屑がたまることもあり、切り屑がたまっていないか定期的にチェックする必要があります。

長物の加工にはあまり向かない

さまざまな形状に対応できる旋盤加工ですが、長物だと加工の際にテーブル上に固定するのが難しいことから、あまり向いているとは言えません。

旋盤加工を用いたシム加工事例

旋盤加工を用いたシム加工事例
画像引用元:株式会社 大野社(https://ja.nc-net.or.jp/company/74850/product/detail/114277/)

旋盤加工により、ステンレス(SUS 316)の隙間が調整されたシムです。厚み6mmに仕上げられています。

対応できる素材数で選んだシム加工業者
おすすめ
3

豊富な素材から
適したシムを提案
飯島精機

引用元:特注シム製造センター.com(https://www.shim-manufacturing-center.com/)

●極限までバリを抑えた「バリレス精密プレス」で高精度のシム加工品を製造。多様な素材・多品種少量のニーズにも柔軟に対応ができる。

●試作開発において工程能力を測定し、量産時の精度やコストに適した設計を提案。効率的で高品質な量産体制を実現できる。

対応できる素材
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飯島精機の
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ミクロン台の
高精度シムに対応
名古屋発條工業

引用元:名古屋発條工業(https://meihatsu.co.jp/products/)

●材料入手からプレス~検査までを自社で一貫して行い、精密部品の加工製造を実施。

●洗浄・研磨・乾燥を1工程で行い、コスト削減と効率化を実現。厚さ6ミクロン単位で特殊用途シムの製作にも対応できる。

対応できる素材
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名古屋発條工業の
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適切なシムを
既製品から選べる
岩田製作所

引用元:岩田製作所(https://www.iwata-fa.jp/html/option/sm28.html)

●常時在庫を持ち、スタンダードなシム加工品であれば1個から当日発送が可能。

●FA部品メーカーとしての技術を活かし、産業機械や光学機械のほか、航空・宇宙産業にも納入実績がある。

対応できる素材
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岩田製作所の
シム加工を見る

※2021年4月15日時点でGoogleにて「シム加工」と検索した際に表示される上位25社のうち、公式サイトに品質マネジメントシステムに関する国際規格であるISO9001取得と対応ロット(個数)の記載がある3社を厳選し、加工できる素材が多い順に会社を紹介しています。