鳴き止めシムとはどのような部品なのか、どういった材質や加工例があるのかについて紹介します。
鳴き止めシムとは、自動車のブレーキングの際に発生する音(鳴き)を、振動吸収によって抑えるための部品です。
自動車のブレーキパッドとディスクローターが摩擦を起こすと振動が発生し、ブレーキキャリパー内へ伝わって鳴きが発生します。振動が伝わる前に吸収して、鳴きの発生や程度を抑えるための部品として用いられています。
鳴き止めシムはブレーキパッドに直接取り付けて使います。ブレーキパッドの形状に合うシムを選び、ブレーキパッドの汚れと油分を取り除いてから、すき間ができないように貼り付けを行います。シムを貼り付けた状態でブレーキパッドを車輌に取り付け、動作を確認します。
取り付け方法が不十分だったり、素材選びやサイズを間違えたりすると、振動を吸収することができません。自分で取り付けるのが不安な方は、地方運輸局認定の整備工場で取り付けてもらうのをおすすめします。
鳴き止めシムはブレーキパッドに直接貼り付けるもので、薄さと軽さが特徴です。
薄いシム素材の中には、ラバー・ステンレス・レジンといった複数の素材が層になって重ねられており、表側では減衰用のラバーが振動を吸収します。
中間にあるプレートはステンレスのような金属が使われ、シム部品としての剛性を確保。裏側はレジンなどの素材が耐性と振動遮断機能をになっています。
弾力のある素材が使われているため、装着した状態でブレーキをかけても違和感を覚えにくいのが特徴的。正しく貼り付ければ振動をしっかりと吸収するので、ブレーキング時の鳴きが緩和されます。
鳴き止めシムは、さまざまな材質で作られています。代表的な材質は以下のとおりです。
本サイトでは、おすすめのシム加工業者3社を、対応できる素材の多さで比較。
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一般車およぶチューニングカー・レーシングカー用のブレーキパーツの製造・販売を行っている株式会社ディクセルの鳴き止めシムです。
弾性と剛性をもつ複数の素材を重ね合わせた鳴き止めシムは、ブレーキを使用した際に伝わる振動を表と裏のそれぞれで吸収し、鳴きを効率的に抑制します。
製品は国産車・外国車それぞれに幅広く対応しており、ひとつのメーカー内でも複数の車種に対応しています。

自動車部品・カー用品を製造販売している株式会社アルファの鳴き止めシムです。ゴム層で繊維層を挟んだ3層構造が特徴です。
はさみで自由に切って使える利便性と、約80%程度の鳴きの軽減が期待できる鳴き止めシムは、表側が特殊ゴム層で強化繊維層を挟み込み、裏面には接着剤を使用して手軽に貼り付けられる構造になっています。
大型のブレーキパッドにも対応しているA4サイズタイプも販売されています。
対応できる素材数で選んだシム加工業者
おすすめ3選
引用元:特注シム製造センター.com(https://www.shim-manufacturing-center.com/)
●極限までバリを抑えた「バリレス精密プレス」で高精度のシム加工品を製造。多様な素材・多品種少量のニーズにも柔軟に対応ができる。
●試作開発において工程能力を測定し、量産時の精度やコストに適した設計を提案。効率的で高品質な量産体制を実現できる。
引用元:名古屋発條工業(https://meihatsu.co.jp/products/)
●材料入手からプレス~検査までを自社で一貫して行い、精密部品の加工製造を実施。
●洗浄・研磨・乾燥を1工程で行い、コスト削減と効率化を実現。厚さ6ミクロン単位で特殊用途シムの製作にも対応できる。
引用元:岩田製作所(https://www.iwata-fa.jp/html/option/sm28.html)
●常時在庫を持ち、スタンダードなシム加工品であれば1個から当日発送が可能。
●FA部品メーカーとしての技術を活かし、産業機械や光学機械のほか、航空・宇宙産業にも納入実績がある。
※2021年4月15日時点でGoogleにて「シム加工」と検索した際に表示される上位25社のうち、公式サイトに品質マネジメントシステムに関する国際規格であるISO9001取得と対応ロット(個数)の記載がある3社を厳選し、加工できる素材が多い順に会社を紹介しています。